イベント名

イベントURL
http://www.otakon.com/
主催団体
Otakorp, Inc.
次回開催概要
「Otakon 2014」
2014年8月8~10日 米国メリーランド州ボルチモア
会場:Baltimore Convention Center
参加者数
3万5千人(延べ10万人)

イベント情報(概要)

 オタコンは、アメリカにて行われる、年に一度の日本および東アジアのポップカルチャーのイベントです。アニメ、マンガ、ゲーム、音楽などを通してアジアの文化の理解を目指すイベントであり、その種のものとしては米国最大規模です。
 1999年以来、毎年メリーランド州のボルティモア市にて開催されており、ボルティモア市の数少ない大規模イベントとして、3日間の会期中に、延べ100,000人ほどの入場者が来場します。

 オタコンの母体は、ペンシルバニア州所在であるオタコープ社であり、オタコンはその会員を対象とするイベントとして執り行われております。
 オタコープ社は、メディアやエンターテイメントを通して東アジアの文化の理解を深めることを主目的とする非営利団体です 。オタコープ社は完全にファンによりファンのために運営されており、全てのスタッフはボランティアとして働いております。

主催者メッセージ

オタコンは20年以上、オタクコミュニティと集いの場としての満喫できる週末を提供し続けてきまし

た。21年目の開催を以て新しい一章を迎えるのに際して皆さんのご参加を心よりお待ち申し上げます。

訪問記(2013年8月 Otakon 2013)

 アメリカ全州で開催されているのではないかとさえも言われる、日本のアニメイベント。
 そのなかでも、老舗中の老舗、2013年に20周年を迎えた、メリーランド州ボルチモアのOTAKONに、ジャパン・エキスポ、香港アニコンに続き、コミケを愛してやまないAさんと参加した。
 世界のオタクと友だちになるというAさんの夢も着実に進んでおり、道先案内人としてもうれしいかぎりだ。
 私にとってOTAKONへのゲスト出演は、2010年、2011年、2013年に次いで3回目となる。
 日本人がOTAKONに来て、最初に驚くであろうことは、3万人を超える入場者数もそうだが、そのコスプレ率の高さだろう。来場者の半分以上がコスプレをしているのではないかという状態だ。
 Aさんも、こんなことならコスプレ衣装を持ってくればよかったと残念がっていた。
 参加者の多くは、アメリカ東海岸の数々の都市から集まってくる。そして、周辺のホテルに泊って、合宿のように3日間のイベントを思いっきり楽しむわけだ。
 当然ながら街の中もコスプレイヤーだらけ。さながら、アニメの世界がリアルの街に入りこんできたようなものだ。
 OTAKONのもうひとつの特徴に、日本からのアニメ業界関係者の参加が多いことがあげられる。日本ではなかなか会う機会を作れない友人知人と、OTAKONで久しぶりに酒を酌み交わすなどということも珍しいことではない。プロデューサー、監督、アニメーター、声優、アニソン歌手。参加者も多種多様で、参加メンバーでそのままアニメ制作に入れるほどだ。
 それはOTAKONが日本のアニメ業界に愛されているイベントであることを証明している。
 海外でANIMEと言うと、それは日本製の商業アニメーションのことを指す。日本のアニメは海外ではそれだけ特別なものと理解されているのだ。
 なぜそうなったのか。それにはいろいろな理由があげられるが、ひとつに集約するとすれば「アニメーションは子供のもの」という20世紀の常識を日本のアニメが変えたことにある。
 制作者が意志を持って作っているのが日本のアニメの強さ、と世界は理解している。
 1970年代ごろから世界中のテレビで放映されるようになった日本のアニメ。そのアニメで育った子供たちが青年になり、大人になり、観たいと思うものは日本のアニメばかりだったのだ。
 そんな大人たちが、日本のアニメへの最大限の愛をこめてアニメを紹介するイベントを各地で立ち上げた。OTAKONは、そんなアメリカのオタクたちの想いの先駆けになったイベントなのである。
 OTAKONのはじまりは、4人のアメリカ人オタクが、他の州のイベントに行き、自分の街でも同じようなものができないかと思ったことだったという。第1回94年当時の来場者は350人、20人のボランティアスタッフによって開催されたという。
 OTAKONの特筆すべき点は、幹部含めすべてボランティアで運営されている運営能力の高さだ。現在800名を超えるボランティアスタッフが参加している。
 ゲストとして参加していても、とても気持ちよく、アメリカのファンたちとコミュニケーションをとることができる。そんなところも、OTAKONが日本のアニメ業界の評価が高く、多くの関係者が参加する背景にあるだろう。
 アニメは日本にたくさんのチャンスをくれた。世界で大人気の日本食もアニメがきっかけだ。世界のオタクイベントで来場者に、アニメを通して知った日本文化は?という質問をすると、とにかく多い回答が日本食だ。蕎麦、ラーメン、とんかつ……さまざまな日本食があがってくる。OBENTO(お弁当)ブームもアニメがきっかけだ。中学生高校生が主人公なことが多い日本のアニメでは、お昼休みのシーンが描かれることがじつに多いのだ。そのシーンで1秒映るか映らないお弁当も美味しそうに描いてしまうのが日本のクリエイターたちの性なのだ。
 OTAKONは来場者の声をとても大切にしているイベントだが、アニメ制作の裏方たちをゲストとして呼んでほしいという声も大きいという。
 アニメ制作という日本の「匠」を知りたいと思うたくさんのアメリカ人が集まる場所。それがOTAKONという場なのだ。
 最後に、オタコン Convention Chairmanのテリーさんからお聞きした「オタコンの秘密」をご紹介しよう。
「オタコンでは毎年数多くの様々なアニメーションが上映されます。その上映会は必ず「1982 おたくのビデオ」でスタートし、「1985 続・おたくのビデオ」でフィナーレを迎えます。OTAKONは時代によって成長・変化してきましたが、このプログラムは変わりません。これは我々が何者なのかを確認する儀式であり伝統なのです」
 1991年にGAINAXにより制作された「おたくのビデオ」。20余年を経て地球の裏側でオタクの原典としていまだに愛されていたのだ。
 そう、彼らはまぎれもなくOTAKUなのである。

おたくのビデオ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8A%E3%81%9F%E3%81%8F%E3%81%AE%E3%83%93%E3%83%87%E3%82%AA

筆者:櫻井孝昌

25カ国のべ123都市で文化外交活動中。
著書「日本が好きすぎる中国人女子」(PHP新書)「世界カワイイ革命」(PHP新書)「アニメ文化外交」(ちくま新書)他多数。
The Japan News、アジアンビート、毎日ウイークリー連載中。
Twitter:@sakuraitakamasa

参加メモ

日本からの距離

一般的なルートとしてはワシントンDC経由が利用される。
アメリカ合衆国ワシントンDCまで直行便にて約13時間
バスにて約1時間
(日本からの直行便はありません)
移動については各種ガイドブックを購入して参照もしくは旅行代理店にお問い合わせをお勧めします。
アメリカ合衆国・ボルチモア
http://4travel.jp/os_area_city-baltimore.html
外務省海外渡航情報 ワシントンDC:
http://www.anzen.mofa.go.jp/manual/washington_dc.html
http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo.asp?id=221

参加するには

●基本情報
オタコン Webサイト(英語):
http://www.otakon.com/
●会場
Baltimore Convention Center
http://goo.gl/maps/tNJvp
http://www.otakon.com/location.asp
公共交通機関があまり整備されていないため、会場から徒歩圏内のホテルを予約されることを推奨します。
どのようにしてオタコンに辿り着くか:All Roads Lead to Otakon(英語)
http://www.otakon.com/allroads.asp
●前売り券・当日券の購入が必要
http://www.otakon.com/registration.asp
(2013年12月現在、Otakon2014の前売券情報はまだ掲載されていません)
(海外チケットに不慣れな方は当日券でのご入場をお勧めします)
※当日券は売り切れる可能性がありますので早めの訪問をお勧めします。ご了承ください。
また、当日入場には身分証明書が必要のためパスポートが必要となります。
●コスプレについて
当日現場での更衣室はありません。多くの方がホテル・自宅からコスプレのまま移動・参加されております。
●Fancy Frontierについて知る
初心者ガイド:Vitals: Newbies Guide (英語)
http://www.otakon.com/newbies.asp
(自動翻訳:http://goo.gl/0iOp5Y )
Otakon FAQ
http://www.otakon.com/faq.asp
(自動翻訳:http://goo.gl/4ztVcT
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