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主催者メッセージ
Dokomiは30,000人規模の参加者を誇る2日間に渡るアニメイベントです。
現代の日本アニメや漫画、コスプレの他に、伝統的な文化紹介も行っています。
ドイツ最初のメイドカフェであるLucky Chocolateに、ホストクラブSweet Spice、さらにコスプレ大会などがイベントの目玉です。
Dokomiは毎年革新的な企画を参加者に楽しんでもらえるよう努力しています。
訪問記
ドイツ・デュッセルドルフ。日本でドイツの都市というとベルリン・ミュンヘン・フランクフルトといったところが有名で、あまり耳にしない都市だ。
しかし、この街は日本と非常に深い縁でつながっている。なんとドイツ在住日本人の1/3がデュッセルドルフ在住なのだ。
この非常に「日本が濃い」街で、DOKOMIは開催される。
DOKOMI 2017は2017年6月3・4日に開催された。開催場所はCCD コングレスセンター。コンベンションホール大国ドイツでもトップ3に入る巨大センターだ。
東京ビックサイト以上の規模のコンベンションホールである。この中の4ホールが使用される。
デュッセルドルフ中央から地下鉄に乗ろうとすると、既に車内はドコミに向かうオタクとコスプレイヤーで満杯になっている。
欧米のイベントは自宅からコスプレをしたまま参加できるため、会場に向かう途中から既にお祭りの雰囲気が満載だ。
友人同士でそこら中でおしゃべり。ドイツ語なので何を言っているのかは分からないが皆ワクワクしていることは伝わってくる。イベントに向かうこちらも楽しくなってくる。
ドコミは4つのホールで開催されている。
1つ目のホールはステージのホール。ライブをおこなったりコスプレやカラオケのコンテストをする大きなステージになっている。開会式・閉会式もここで行われる。
2つ目のホールは企業ブースのホール。アニメやマンガを扱う出版社・放送・ネット企業のブースから、各種グッズを売る小売店のブース、航空会社や旅行会社・ミシンメーカーといった一般企業ブースもありバリエーションに富んでいる。
3つ目のホールはアクティビティのホール。親子で楽しめる大きな遊具などのアクションコーナーやドイツ版メイドカフェで皆楽しんでいる。
そしてドコミを特徴づけるのが4つ目のホール。アーティストアレイ・同人ホールだ。
ドコミはイベントの方針として「アマチュアのアーティスト」を支援している。イラスト・コミック・ファッション・グッズ。様々な分野の作家がドコミに集結している。
その規模はヨーロッパ最大級の700スペース。ドイツはヨーロッパの中では作家の多い国とは言えその数は驚きだ。
ドコミがドイツ・ヨーロッパの作家から支持されていることが伺える。
ドコミのサークルは女子がメインだ。作家側も歩き回っている参加者も女子が多い。概ね8:2というところか。
欧米サークルの多くがそうであるように、イラストやグッズを頒布しているサークルが多い。いわゆる同人誌は印刷所の整備が進んでいないのもありそれほど多くないという印象だ。
パロディややおいももちろん存在する。日本とは切り口が違うところもまた面白い。
作家さんが他のサークルの本を買っていることはあまりなく、ほぼ自分のブースにいるというのも面白かった。
日本の即売会での「作家がコアな読者」というのとは随分違う。
「多くの人に読んでほしい」ことではなく「自分の作品を発表したい」というのがモチベーションのようだ。
ドコミ代表のAndreasさんが「私たちは作家をリスペクトしています。それは商業作家はもちろんですがアマチュアの作家においても変わりません」
と仰っていたのがとても印象的だった。
他のイベント同様、多くのコスプレイヤーやカメラマン、オタクの仲間たちが集まっている。2009年にスタートしてから9年。
この2・3年で2倍以上の参加者が集まってきているのもこのアーティスト・表現者に対する主催のリスペクトが居心地の良い器を作っているのではないかと思う。
これから先、更に進化してどんなイベントに成長するか楽しみだ。
筆者:佐藤一毅
国際オタクイベント協会IOEA代表、Circle.ms代表。
Circle.msにて日本の同人イベントのインフラをサポートする傍ら、IOEAで世界中のオタクを結ぶ活動に従事。
海世界中のオタクと友人になり、ライフサイクル全体でオタクを続けることができるようになることが夢。
https://ioea.info/
参加メモ
参加するには
- ●会場
- Congress Center Dusseldorf
- ●参加費用
- Weekend: EUR ?38
Saturday: EUR ?26
Sunday: EUR ?24
https://www.dokomi.de/en/event/tickets/