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Comicup

イベントURL
https://www.singaporetgcc.com/
主催団体
RELX (Singapore) Pte Ltd
次回開催概要
シンガポール
2019年未定
参加者数
50,000人

イベント情報(概要)

 シンガポール Toy,Game & Comic Convention (STGCC)は、東洋と西洋のポップカルチャーが合流し混ざる結節点です。
コミック、おもちゃ、ゲーム、マンガ、アニメ、コスプレ、コレクターグッズのエリアが万華鏡のように折り重なり非常に人気があります。
最新ポップカルチャーについてのリリース、ノンストップステージエンターテインメントなどのラインナップを取り揃えています。

 このコンベンションは、ReedPOPによって企画されています。Reed xhibitionsは、世界中のポップカルチャーのファンを魅了するポップイベントの企画とプレミアムブランドとの提携に専念しています。

訪問記 (2018年9月8-9日)

9月8日と日、シンガポールで総合的コミックイベントが開催された。「シンガポール・トイ・ゲーム&コミック・コンベンション」(STGCC2018)はその名のとおり、トレーディングカードや卓上ゲームと言ったホビー商品や玩具、家庭ゲームやアプリゲーム、レトロなPCゲームから最新のeスポーツ、アメリカ・ヨーロッパ・日本・東南アジアの地域のアニメ・コミックを全て満喫できるイベントだ。

会場

STGCC2018の会場は観光名所として名高いマリーナベイ・サンズ・ホテルに併設されたマリーナベイ・サンズ・エキスポ&コンベンションセンターを活用している。
地下鉄や地下道を活用して市内から赴くことができるが、少なくとも一度は朝か夕方の時間に地上から赴こう。太平洋にそびえ立つ三本のホテル棟を屋上で繋ぐ空中庭園及びプールはぜひとも見たい光景である。

STGCC2018はGood Game Experience(GGEX)というホビーゲームや個人出展サークルスペースを主体としたイベントと同時に開催されており、それぞれ違う入場料となっている。
アメコミのプロや日本のトップイラストレーターと対話し、卓上でミニチュアを動かして遊ぶウォーゲームやeスポーツ全てを観戦するなら両方とも出入りできる入場券パッケージを購入しよう。
両方とも購入しても2000円前後なので割高に感じない。

STGCC2018にコスプレ参加するレイヤー数十人が立ち並ぶ回廊を抜けると大きな体育館二つ分くらいの床面積に色とあらゆるビデオゲームやホビー商品、そしてコミック作品が立ち並ぶ。
商品を購入するだけではなく、その場で中身を吟味してテストプレイできる場所がたくさん用意されているのがSTGCC/GGEXの特徴だ。トレカゲームのトーナメントや卓上ゲームのコマの彩色体験コーナー、さらには家庭用ゲーム体験コーナーでは座り心地の良いビーンバッグに横たわってマッタリとゲームを楽しむことが出来る。
アプリゲームメーカーが出展しているので、最新のゲームや開発中の作品のデモなど文字通り最先端のゲームを触れること機会が用意されている。

しかしSTGCCの最大の目玉はやはりプロのコミック作家が参加していることだろう。
DCやマーベルなどのアメコミ出版社だけではなく、日本のクリエーターもブース参加し、中央ステージでライブドローイングの講演したり、自らのブースで原画や複製画の展示即売も行っている。

アメコミは日本のマンガ雑誌形式ではなく、タイトルごとに中綴じ製本された定期刊行物が基礎だる。
英語ではこの刊行形式を通称「フロッピー」と呼ぶが、基本的に一度出版されたらそのまま絶版になるのでバックナンバーはコミック専門店やコレクターから古本を買うしかない。もちろん、人気作品は単行本としてまとまるが、マニアならば最初に出版形態にこだわるのでフロッピーの中古市場はかなり盛況である。
STGCCでも60年以上前のアメコミがプレミア価格で販売されていた。

アメコミ・コンベンション

ここまで読むとSTGCCが他の海外の日本のアニメ・マンガ・ゲームなどを主題にしたファンイベントである「コンベンション」とちょっと異なる部分があることに気付いたかもしれない。
今回紹介したSTGCC2018は日本のファンイベントとも欧米のアニメ・マンガのファンイベントとちょっと趣が異なる、米国コミック・コンベンションの流れが主体のイベントだ。

アニメ・マンガのファンイベントといえば企業が主体で開催される見本市のようなイベント、もしくはファンが自主的に開催する同人誌展示即売会のようなイベントを連想する人が多いだろう。
しかしアメリカに端を発した「コミック・コンベンション」という形態のイベントも大きな潮流の一つである。

日本のアニメ・マンガが世界を席巻してようやく20年経過しているか否かというところだが、アメリカのコミックはそれこそ第二次世界大戦以降から世界中に広まった。
アメリカの兵士たちが派遣先でも楽しめるようにとアメコミを海外へと送り出したのが発端だとする説もあるが、戦勝国アメリカの映画、音楽、ファッションそしてコミックもまた経済的豊かさに後押しされて世界中に広まったというのがより正確だろう。

アメコミの内容や作風は独特だが、アメコミを取り巻くファン事情もちょっと特殊だ。アメコミは雑誌や新聞と同じような定期刊行物としての性質が強く、日本のように書店でたくさんの単行本が並ぶことは長らくなかった。
1990年代までは一般書店とは異なる、コミック専門店というアメコミに特化した書店で最新号とバックアンバーを楽しむのが定番だったのだ。

映画や小説とは違う枠組みで楽しむのが当然とされたアメコミのファンイベントもまた、独自の催しで楽しむが長らく続いた。

コミック・コンベンションはファンがクリエーターと対話できる数少ない場所の一つであり、ファンが同好の仲間と交流できる社交場でもある。 出版社による新作の発表や刊行物・グッズの販売は行い、多くの小売店が新刊と並んで過去に発行されたバックナンバーを取り揃える。
コスプレするファンも居ればアメコミの世界へと飛び込みたい絵描きがイラストを携えて出版社に持ち込みを出来る場でもある。 商業作家が自らの作品、自選イラスト複製や原画すら販売する。
アマチュアも手続きすれブースを確保して自作を不特定多数に展示・販売することが出来る。

作家自信が自らの作品を展示即売できるので日本の同人誌展示即売会との類似性を念頭に浮かべる方々も多いだろう。しかしコミック出版企業や映画会社、ゲーム会社、そして数多くの古物商が軒を並べていることからホビーショーやゲームショーや古本市の要素も含んでいるのだ。

シンガポール・トイ・ゲーム&コミック・コンベンションこそこのアメコミ・コンベンションの伝統的要素を包括しているイベントなのだ。アメリカから遠く離れているシンガポールでこのようなイベントが行われているのを意外に感じるかもしれない。しかしそれはアメコミが広く世界中で浸透・支持されている表れであり、同時にホビー、ゲームや映画、そして日本アニメ・マンガをも内包できる柔軟性を秘めている証拠ともいえると思う。

日本のアニメ・マンガは海外で広く受け入れられており、アメコミイベントの中のコンテンツの一つとして仲間入りするのが珍しくない時代となった。

STGCC/GGEXは色々なポップカルチャーを満喫できるイベントであり、アメリカ、ヨーロッパ、アジア文化の交差地点であるシンガポールで多種多様なコンテンツが楽しめる象徴と言えると思う。もし機会があればぜひとも参加しよう。欧米や日本のクリエーターと対話する機会があるだけに留まらず、海外の作品をシンガポールやマレーシア、インドネシア、タイ、オーストラリア、韓国、台湾の作家さんが自己流にリミックスしているのを間近に楽しめることができる。

シンガポールは日本との時差は一時間だけで、半日でいける場所だ。シンガポール市内の交通機関の利便性は日本の大都市に匹敵するほど良い上に、安心していける場所だ。英語さえ出来れば事足りる観光都市なのでガイドブックやスマホアプリ片手に行くのはいかがだろう。

筆者:兼光ダニエル真

日本の経済学者の父と合衆国ミネソタ州出身の母の間に誕生。ミネソタ大学東アジア学部卒。デビューは1989年だが、英訳翻訳活動は1996年から本格化。マンガ・アニメなどの翻訳を多数手がける。
新劇場版ヱヴァ・龍の歯医者の他、ブラックラグーンや宇宙戦艦ヤマト2199の翻訳・監修・制作にも参加。 90年代から2000年代にかけて、当時立ち上がった初期アメリカアニメイベントの多くに参加した。

参加メモ

日本からの距離

日本からシンガポールへは様々な都市から直行便が就航しています。
東京からの飛行時間は約7-8時間です。

シンガポール:
wikipedia
海外安全ホームページ シンガポール:
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_005.html#ad-image-0

参加するには

●会場
Marina Bay Sands Expo & Convention Cente
https://jp.marinabaysands.com/
●コスプレについて
多くの方がコスプレをしています。更衣室はありません。
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