|
イベント情報(概要)
AniConは、ロシア・サンクトペテルブルグにて開催されるコスプレやステージを中心としたイベントです。東ヨーロッパのもっとも高いレベルのコスプレイヤーが集まります。
また、コスプレの他に、イラスト・マンガや写
真の展示、その場での作成など様々なイベントが開催されます。
また、秋には同主催者によるAki-conというイベントも開催されています。
主催者メッセージ
毎年7月最初の週末、ロシア・サンクトペテルブルクにて現代日本文化の国際フェスティバルAniconは世界中からゲストをお迎えします。Aniconの現場の雰囲気は、誰もが自分が大きな家族の一員であるような親しみのある雰囲気です。
ステージ展開は、演劇・ランウェイ・カラオケ・ダンスパフォーマンスといった素晴らしい4つのジャンルの方向性でプログラムが構成されています。
また、会場展示ホール内では、ロシア最高の作家のイラスト・絵画・写真の展示、テーマを決めた手作りグッズの展示、ゲームなどができるレクリエーションエリア、プロによる撮影ブースなど、さまざまなアクティビティが来場者に開かれています。
会場の建物近くの屋外の庭園エリアでは、コスプレイヤーや参加者が共に語らい、写真撮影をしたりなど、お互いの親交を深めています。
主催者やボランティアスタッフは、イベントや参加者への理解をもってイベントを運営し、どんな問題に対しても対応する準備ができています。
ロシア最高の季節に最高の都市で皆さんとお会いできるのを楽しみにしております。
Arseny Pakhomov
AniCon Chairman
訪問記(2015年7月3-5日 AniCon 2015)
ロシアは、筆者の文化外交活動にとっても非常に縁深い国である。
2009年にモスクワで、Japan Pop Culture Festival(現J-Fest)を在ロシア日本大使館のみなさんと立ち上げて以来、毎年11月に足を運び続けてきた。
11月のモスクワはすでに氷点下の気温が当たり前。そんななか、開場の何時間も前から並ぶ若者たちや、ステージ終演時「また来年も帰ってきて」「開催してくれてありがとう」と叫ぶ観客たちの声は、筆者が文化外交活動を続けていく大きな原動力となった。
イベントを通して、ロシアにもたくさんの友人ができたが、それは2009年までの私には想像もできないことだった。いまも私がロシアに向かうたびに彼らは駆けつけてくれるし、日本にも頻繁に訪ねてきてくれる。
友達といえば、世界中のOTAKUと友達になりたいコミケ好きのAさん。2015年7月、二人が向かったのは、筆者にとっても初訪問となるサンクトペテルブルクだった。ここで、今年6回目の開催となる「アニコン」というOTAKUイベントが開催されているのだ。
今回は、筆者にとって2011年以来となる日露青年交流外交団団長としての訪露でもあった。12名の団員をともなってのサンクトペテルブルク入りである。Aさんも、その訪露団に特別に同行することになった。
団員は、声優の上坂すみれ、アイドルグループLinQのメンバー、人気メイド、コスプレイヤー、同人作家、ファッションモデルといった布陣。アキバ文化や原宿文化の本物をサンクトペテルブルクに連れていき、ロシアの若者と交流しようという企画である。上智大学ロシア語学科出身で、J-Festにも出演経験のある上坂すみれ以外は初の訪露となった。
7月3日、4日、5日と開催されたアニコンの今年の動員数は4500名。劇場が舞台で、ひとつのステージを基本的にはみなで楽しむスタイルである。日本側が用意したライブ、ファッションショー、トークショーは大盛況で、筆者もステージであるいは舞台袖で観ていて気持ちが熱くなった。
ロシア側のステージはコスプレ大会やカバーダンス、カラオケなど。コスプレショーには日本人ゲストも参加した。こちらの盛り上がりもすごかった。
日露双方のステージをすべて楽しもう、ステージ上のパフォーマーを盛り上げようという観客すべての気持ちがひしひしと伝わってくる。日本人出演者もみな、そのロシア人観客の暖かい気持ちに感動していた。
会場の外の芝生では、コスプレイヤーたちの撮影大会である。日本人ゲストも、時間を見つけては、その場でロシア人と一緒に写真を撮りあったりしていた。
こうして撮られた写真の数々は、日露双方によってさまざまなSNSなどのネットにアップされていき、参加者の友人や出演者のファンたちに共有されていく。4500名の来場者、アニコンスタッフ、出演者の交流が世界中に広がっていくのである。
筆者は、こうした作られていく輪を、文化外交のうえでとても大切に思っている。最初の輪は小さくても、やがてその輪が大輪へと成長していくからだ。
初めて参加したアニコンの感想は、一言でいえばとても暖かいイベントということだった。スタッフたちもとてもあたたかい、やさしい人ばかりで、日本人出演者を感動させていた。
ここで日露の若者の間に作られた絆をもっと太いものにしていかなければ。それがアニコンに参加したすべての人に共通した想いになったことはまちがいない。
世界のOTAKUイベントの原点、そして大切にしていかなければいけないことを、筆者も改めて教えてもらった、サンクトペテルブルクのアニコンだった。
筆者:櫻井孝昌
コンテンツメディアプロデューサー、作家、デジタルハリウッド大学・大学院特任教授、国際オタクイベント協会 (International Otaku Expo Association、IOEA)事務局長。世界27カ国のべ140都市以上で文化外交活動を実施中。 外務省の各種有有識者会議委員等も歴任。2009年度外務省が委嘱した「カワイイ大使」のプロデューサーもつとめる。 アニメやファッション、音楽等Japan Pop Cultureを用いた文化外交のパイオニア的存在。世界各国の日本イベントに ゲストとして招かれることも多い。『日本が好きすぎる中国人女子』『世界カワイイ革命』『アニメ文化外交』ほか 著書多数。新聞、Webマガジン等での各種連載、ラジオパーソナリティ、テレビコメンテーターも。
ツイッターでも海外情報発信中
http://twitter.com/sakuraitakamasa/
参加メモ
日本からの距離
-
ロシア・サンクトペテルブルクへは、日本からの直行便はありません。
サンクトペテルブルク・プルコヴォ空港へは経由便でモスクワ経由が主に選ばれますが、
・ヨーロッパ経由
・韓国仁川経由
などの経由もあります。
最短で約15時間ほどかかります。 -
ロシア・サンクトペテルブルク:
http://4travel.jp/os_area_city-st.petersburg.html
外務省 海外安全ホームページ サンクトペテルブルク:
http://www.anzen.mofa.go.jp/manual/sankt_peterburg.html
参加するには
- ●基本情報
-
AniCon Webサイト(ロシア語):
http://vk.com/aniconspb - ●会場
-
モスコフスキー文化センター
https://goo.gl/maps/YEZFf
Webサイト(ロシア語)
http://www.kdzentre.com/
地下鉄2番(青)線 モスクワ門駅から徒歩10分 - ●入場にはチケットが必要です
-
AniConへ入場するには、1日券、または3日間通しのチケットが必要です。
1日券は約1500円、通し券は約2500円です。 - ●コスプレについて
-
多数のコスプレイヤーが自宅・ホテルから直接参加しています。
クローク・更衣室はある模様ですが、ロシア語の会話が必要かもしれません。 - ●AniConについて知る
-
Anicon Instagram
https://instagram.com/anicon_festival/
在サンクトペテルブルク日本国総領事館
国際ポップカルチャーフェスティバル「AniCon」に日露青年交流日本代表団が参加しました。
http://www.st-petersburg.ru.emb-japan.go.jp/20150713jp.pdf