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イベント情報(概要)
大きさにおいて北米トップ5のアニメコンベンションの一つに含まれるアニメボストンは、毎年春にアメリカ東海岸マサチューセッツ州ボストンで開
催されます。北米を始めとして世界中から日本ポップカルチャーのファンが集います。
主催者メッセージ
日本の視覚的及び出版作品を通して一般の方々に日本語と日本文化を広め、理解を深めていただくことにアニメボストンは献身的に取り組んでおります。日本の芸術、アニメ、音楽のファンの方々とこ
れらの作品を生み出したクリエーターを当イベントにて引き合わせられることを大変な喜びと感じております。
訪問記(2012年3月 Anime Boston 2012)
世界のオタクと友だちになることを夢見るコミケファンAさんと、昨年以来、世界のオタクイベントを回る機会が増えた。
かつての私がそうだったように、日本のアニメやマンガを愛してやまない世界のオタクたちとの出会いに目を輝かせるAさんを見ていると、私も2008年ごろ文化外交活動の一環で世界のオタクイベントを周り始めたころのことを思い出し、初心に帰ることができる。
今回紹介するのはAさんとの旅が始まる前年、2012年に私がゲストとして招待されたアニメボストンである。
アメリカの独立戦争のきっかけとなったボストン(マサチューセッツ州)は、歴史的な建造物が立ち並ぶ、アメリカ人にとっても心の故郷のような場所だ。
と同時に、ボストンはハーバード大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)といったアメリカを代表する大学が多数立ち並ぶ(正確には、MITやハーバードは隣接するケンブリッジ市にある)アカデミックな雰囲気漂う若者の街でもある。
2012年のアニメボストンの会場はバックベイというエリアにあるHynes Convention Centerと周辺ホテル。ここに約2万人のOTAKUが終結したが、8割はマサチューセッツ州内からだという。アニメボストンの来場者は、ボストンの大学に通う学生がとても多いことも特徴なのだ。
アメリカのOTAKUイベントの多くに共通しているのが、ボランティア組織がコミケと同じようにしっかりしていること。ボランティアは自分の役割をよく理解し、来場者やゲストがイベントを気持ちよく過ごせるように最大限の努力をしている。
OTAKUイベントのボランティアたちは、複数のイベントを掛け持ちしていることも多い。とくに日本語を話せるゲスト担当の存在は貴重で、他のイベントにゲストとして参加すると、そこで再会することも多い。
日本でいえば京都のような雰囲気のあるボストンのバックベイだが、ひとたび会場のなかに入ってしまえば、そこは全世界共通のオタクイベントそのものである。
ボストンにはアメリカ国内からの観光客もとても多い。日本のアニメのことなど全く知らない地方の老夫婦などが会場隣接のホテルにたまたま泊まっていたりすることだってあるだろう。エレベーターからロビーまで満ち溢れたコスプレイヤーたちに、さぞや驚いたのではないだろうか。
そんな私も、テレビドラマ「スケバン刑事」のコスプレイヤー(しかも男子!)と出会ったときは驚かされた。彼は日本の80年代のアイドルにとても興味を持っていた。
「アニメ」がタイトルについていることが多いため、海外のオタクイベントはアニメを中心にイメージされることが多いが、実際は日本文化に強い関心を持つ、ありとあらゆるオタクが集まってくる現場である。
もう驚くことはないだろうとオタクイベントに参加するたびに思うのだが、それでも毎回驚かされるのは、オタクの裾野の広がりあってのことだ。
2012年のアニメボストンには、シンガーソングライター&声優の桃井はるこさんがゲストとして参加、ライブを行ない、大盛況だった。
桃井はるこさんと初めてお話をしたのはメキシコ、次がモスクワ、そして3回目がボストンだった。それまで国内で一度も話したことがないのにである。
メキシコで初めて出会ったとき、共通の友人が、
「いつか海外のどこかで二人が出会うだろうなあと思っていましたが、メキシコでしたか!」
とメールをくれた。
海外のオタクイベントは、日本人同士にとっても貴重な出会いの場なのである。
海外のオタクイベントでは、楽屋や食事、打ち上げなど、ゲスト同志が話す時間が多い。日本ではなかなか出会わないであろう人同士が、共通体験をして語りあうときの同志感。これこそ海外イベントの大きな醍醐味だ。こうして大切な仲間、友ができていく。そして、それがまた日本のポップカルチャー業界自体への刺激にもなり、再び海外のオタクイベントに還元される。
私自身のことを考えても、海外のアニメイベントをきっかけに出会った同志はとても多い。
コミケでも、コミケをきっかけにたくさんの仲間ができるだろう。それと同じことが地球レベルで広がれば、世界のオタクイベントをきっかけに国境を越えた友だちを作ることはそう難しいことではない。
同じものが好き。価値観の共有が世界の将来にとってどれだけ大切かを教えてくれるのも世界のオタクイベントの魅力なのだ。
アニメボストンが終了した日の夕暮れどき、つい半日前までの喧騒が嘘のようにボストンのバックベイは静まり返っていた。
1年に一度、思いっきり好きなものをお互い共有できる場所。そんな夢のような数日間は、つかのまの時間だからこそ貴重なのだろう。
ぜひ、日本のみなさんにもこうしたオタクイベントに積極的に参加し、たくさんの友だちを作ってもらいたい。
筆者:櫻井孝昌
コンテンツメディアプロデューサー、作家、デジタルハリウッド大学・大学院特任教授。世界25カ国のべ130都市以上で講演・ファッションショープロデュース等の文化外交を実施中。アニメや原宿ファッションを用いた文化外交のパイオニア的存在。世界各国の日本イベントにゲストとして招かれることも多い。『日本が好きすぎる中国人女子』『世界カワイイ革命』『アニメ文化外交』ほか著書多数。
Twitter:@sakuraitakamasa
参加メモ
日本からの距離
- アメリカ合衆国・ボストンまで直行便にて約13時間
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アメリカ合衆国・ボストン:
http://4travel.jp/os_area_city-boston.html
外務省海外渡航情報 ボストン:
http://www.anzen.mofa.go.jp/manual/boston.html
参加するには
- ●基本情報
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AnimeBoston Webサイト:
http://www.animeboston.com/ - https://www.facebook.com/AnimeBoston
- ●会場
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Hynes Convention Center and the Sheraton Boston Hotel
https://goo.gl/maps/JcxHi
http://www.animeboston.com/location/
ボストンは地下鉄などの鉄道が整備されています。
ボストン市街のホテルから会場までのアクセスは良好です。
Travel information
http://www.animeboston.com/location/travel_info/ - ●前売り券・当日券の購入が必要
-
http://www.animeboston.com/registration/
(2014年7月現在 AnimeBoston2015の前売り券情報はまだ掲載されていません)
前売り券のオンライン登録は、開催の1週間前で締切られます。
渡航前に準備される方はご注意ください。
また、現地で入場バッジを受け取るためには写真付き身分証明書が必要のためパスポートが必要となります。 - ●コスプレについて
-
コスプレについての諸注意はこちらから:
http://www.animeboston.com/cosplay/cosplay_faq/
多くの方がホテル・自宅からコスプレのまま移動・参加されております。
FAQの9にあるとおり、アニメボストンでは更衣室はありませんが、必要であればトイレでの着替えが認められているようです。
自動翻訳版:
http://goo.gl/dgnMdn - ●Anime Bostonについて知る
-
Anime Boston FAQ
http://www.animeboston.com/coninfo/convention_faq/
自動翻訳:
http://goo.gl/cfprPr
Anime Boston History
http://www.animeboston.com/coninfo/convention_history/
Anime Boston Gallary
http://gallery.animeboston.com/