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イベント情報(概要)
ロミックスは、イタリア・ローマで2001年より開催されているアニメイベントです。現在、4月と10月の年2回開催と、年間複数回開催される珍しいイベントになっています。前回2014年10月に開催されたROMICS 16thでは、15万人の来場者がありました。国際的なマンガ・アニメのゲストセッショ
ンや展示会、即売会があり、また文化的なプログラムとしてはアニメやゲーム、SF等のファンミーティングやパネルディスカッションが行われています。また、ヨーロッパコスプレ選手権とワールドコスプレサミットの選考会も行われています。
主催者メッセージ
ROMICSはコミック、マンガ、アニメ映像そしてゲームの国際的な祭典です。
ここ最近のROMICSの来場者数は15万人(4日間開催総合)にまで達しました!大盛況を喫したROMICSは4日間に渡って特別イベントや上映会などの娯楽がノンストップで目白押しの祭典となっております。
ROMICSは毎年4月と10月の二回に渡って開催されています。
複数の商業スペース用パビリオンにまたがって多くの出版社、コミック専門店、コレクター出店ブースが立ち並び、多種多様なマンガやアニメ、コミックスやゲームがよりどりみどりとなっております。ROMICSは大きな劇場を活用してROMICSコスプレ大賞などのスペシャルイベントやコンサート、ゲスト生出演のトークイベント、上映会などを開催しております。ROMICSシアターは約1万人収容可能の大型会場です。ROMICSは毎年世界中から多くのゲストが参加しています――コミックやマンガ、アニメの巨匠のご登場にご期待ください。
イタリアのコミック作品や海外のコミック産業の動向について色々な情報と接することができるROMICSは一般の方々にとっても業界人にとっても重要なイベントです。コミックやマンガ作家、アニメやニュー・メディア、マルチメディア、ビデオゲーム、インターアクティブ作品のクリエーターが集う様々な学会や会議、発表会を主催しております。
ROMICSは誰しも楽しめるゲームと娯楽の祭典でもあります。ビデオゲーム、ロールプレイゲーム、中世のトーナメント再現イベントなど楽しい極上の時間を過ごしたい皆様のご要望に沿ったエンターテイメントが完備されています。
2015年度のROMICS開催日:4月9日~12日、10月1日~4日
毎年ROMICSは日本のマンガ、アニメ、ゲーム、コスプレを大々的に取り上げており、ROMICS参加者の特徴は熱心な日本文化好きだということです!
サブリナ・ペルッカ(ROMICSアーティスティック局長)とROMICS運営チーム全メンバーからのからご挨拶でした!
訪問記(2014年10月 ROMICS 16th)
世界中のオタクともっと友達になりたい。そんな夢を持った、コミケファンのAさんやその仲間との旅は、今年も続いている。
イタリアを代表するオタクイベントROMICSに行くのを楽しみにしていたAさんだったが、残念なことに仕事の都合で急きょ行けなくなってしまった。
でも、がっかりしないでほしい。ROMICSはこれからもずっと続いていくビッグイベントだし、私がROMICSを初めて訪問した2009年当時は秋1回だったのが、いまは春と秋の年2回開催となっているのだ。
私は2007年の文化外交活動での訪問以来、イタリアの数々のオタクたちと交流を続けてきたが、彼ら彼女たちの日本への愛は半端ではない。
なかでもとくに愛されている作家が、永井豪だ。永井豪原作のアニメ「UFOロボ グレンダイザー」は、イタリアオタク第一世代の心をいまでもがっしりつかんで離さない。イタリアのオタクにとって今も昔も永井豪原作のロボットアニメはとてつもない存在なのだ。
ROMICSでは、イタリア語版のマンガや多数販売されているが、ここでも永井豪人気は健在だった。
イタリアで長く指示されている作品の代表に「アタックNo.1」がある。筆者も子供のころに親しんだ作品が、こうして遠いイタリアの地で愛され続けているのは日本人としてうれしいかぎりだ。
イベントの華、コスプレイヤーとの交流も楽しい。ROMICSに「ヘタリア」のコスプレイヤーっているのかな?と思っていたら、あっさり出会ったのも楽しい思い出である。
「銀魂」や「魔法少女まどかマギカ」などのコスプレイヤーも多かったが、なんといっても人気は世界共通で「進撃の巨人」。だが、バンコクや台北で出会う調査兵団のコスプレイヤーとは様子が異なる。そう、ほとんどのコスプレイヤーたちが、巨人と闘うために必須の立体機動装置をつけていないのだ。
通りかかった「進撃の巨人」コスの少年に理由を聞いてみた。
「作るのが難しくて……」
ちょっと恥ずかしそうに答えてくれた。
もちろんコスプレは自分が楽しむことがいちばん。立体機動装置をつけていなくても何の問題もない。
それより大事なのは、こうした会話を初めて出会った国籍の違う同士ができることなのだ。
以前、私といっしょにROMICSに行った友人が、小学生の息子を連れてきたことがあった。彼は旅の記念にイタリア語版の「ONE PIECE」を購入した。それを持って歩いていると、同じ年頃のイタリア人の少年たちに話しかけられたという。「それをどこで買ったの?」彼らが自分にそう聞いていることは、言葉が通じなくてもわかったそうだ。彼は、自分が「ONE PIECE」を買ったブースに彼らを案内した。
こんなことが自然にできるのが、オタクイベントなのだ。お互いの国に対する心の距離は、こうしたちょっとした出来事で、まったく昨日までと変わってくるだろう。
今回のROMICS訪問では、イタリアオタク第一世代の40代男性にも話を聞くことができた。「鋼鉄ジーグ」を愛してやまない彼は、日本をときどき訪れては、中野ブロードウェイなどで、古いセル画を探し、買い求めるのが大きな楽しみだという。
ROMICSに行くと、こうしたオタク第一世代のコスプレイヤーにもたくさん出会う。「宇宙戦艦ヤマト」の古代進のコスプレイヤーに「古代くん!」と話しかけると、ヤマト式の敬礼をしてくれたこともあった。
来場者の年齢層の幅の広さも、ROMICSの特徴のひとつだが、それはそれだけ長い年月にわたって日本のアニメやマンガがイタリアで愛され続けてきたことでもあるのだ。
「日本のアニメは好きですか?」
2007年、ローマを訪問したとき、そんな質問をした私は若者から、「僕らはみな日本のアニメで育っているんですよ」と言われたことがあった。そこには、そんな当たり前の質問をいまさらイタリア人にしないでいいからという意味が込められていた。
ローマという古代の歴史がそのまま残った場所で、40年以上にわたって愛されてきたオタク文化。遺跡を回るローマ観光と合わせて、ROMICSに足を運んでほしいなと思う。
Aさん、次回は必ずいっしょにROMICSに行きましょう。きっとイタリア人オタクの友人ができますよ。
筆者:櫻井孝昌
コンテンツメディアプロデューサー、作家、デジタルハリウッド大学・大学院特任教授。世界25カ国のべ130都市以上で文化外交活動を実施中。外務省の各種有有識者会議委員等も歴任。2009年度外務省が委嘱した「カワイイ大使」のプロデューサーもつとめる。アニメやファッション、音楽等Japan Pop Cultureを用いた文化外交のパイオニア的存在。世界各国の日本イベントにゲストとして招かれることも多い。『日本が好きすぎる中国人女子』『世界カワイイ革命』『アニメ文化外交』ほか著書多数。新聞、Webマガジン等での各種連載、ラジオパーソナリティも。
Twitter:@sakuraitakamasa
参加メモ
日本からの距離
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イタリア・ローマのフィウミチーノ空港へは、成田と関西の2空港からアリタリア・イタリア航空の直行便が出ています。
その他、欧州系・中東系航空会社の乗り継ぎ便も多数ありますので、予算に応じてお選びください。 - 成田空港からフィウミチーノ空港:約13時間
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外務省海外渡航情報 イタリア:
http://www.anzen.mofa.go.jp/manual/itary.html
参加するには
- ●基本情報
- Romics(日本語訳:ロミックス)
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Romics Webサイト(イタリア語と英語の2言語のみ):
http://www.romics.it/2014/
自動翻訳版:
http://goo.gl/HkM3Ja - ●会場
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Fiera di Roma
http://www.fieraroma.it/- 会場は、フィウミチーノ空港のすぐそばにある、Fiera di Romaです。
空港からFR1線に乗り、2つ目のFiera di Roma駅で下車してください。
市内から行く場合もフィウミチーノ空港行のFR1線で向かいます。
空港行のレオナルドエクスプレスは止まらないので注意です。 - 会場は、フィウミチーノ空港のすぐそばにある、Fiera di Romaです。
- ●前売り券・当日券の購入が必要
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チケットは4日間通しのものと、1日券が販売されます。
1日券は、曜日によって値段が違うので注意が必要です。
また、ユニークなものとしては、コスプレをすると入場券が割引になります。 - ●コスプレについて
- 上記のコスプレ入場割引制度もあるため、多数のコスプレイヤーが直接参加しています。
- ●Romicsについて知る
- 以下ページに、過去のRomicsの開催履歴が掲載されています。
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Romics2013
http://www.romics.it/2014/?q=it/node/446
Romics2012
http://www.romics.it/2014/?q=it/content/romics-12-%C2%B0-edizione